現在パナソニックのPM-K45というマイクロフォトセンサでリミットセンサーを作っています。
[PM-K45 | アンプ内蔵・コの字型マイクロフォトセンサ[小型・ケーブル式]PM-45]
xPro V4コントローラに繋ぐにはNPNのオープンコレクター出力で 5Vで動作する物が必要です。
このセンサーはU字になった所に光を遮断する物が入るとスイッチのような物が入るという物です。
もちろんセンサーを動かすには電源が必要です。また出力はトランジスターによる出力ですので電流の流れに方向があります。
このセンサー1個 900円から1,500円します。ただ1mのケーブルが付いているのでケーブルを自分で繋ぐ手間とか考えると安いと思います。
特徴は機械的部分が無いので壊れにくい、光が通る道が1mm四方ぐらいしかないので精度がいいのですが、光に弱い(このセンサーは赤外線を使います、そのため太陽光が直接当たるところでは使えない可能性があります。仕様書には1000lxとあるので余程の事でも無い限り大丈夫だとは思いますが)
あと光を遮断するとスイッチがONになるような構成ですので切りくず等がセンサーに積もるとリミットがかかった状態になるかもしれません。Y軸のセンサーだけは加工面より下になるので積もりそうだなあという気がします。(電源を入れる前に掃除するぐらいでしょうか)
CNC基板 (xPro V4)を見ているとPHコネクターの所には+5Vが出ているし回路図もあるということで試しに繋いでみました。
配線自体はシンプルで次の通りコネクターに繋ぎます。
+5V : 茶色 -----> 1ピン
GND:青色 ----> 2ピン
OUT: 白色 -----> 3ピン
NOUT: 黒 ------ 反転出力 使用しないのでカット
圧着はピンが小さくケーブルも細いので苦労しました。
また、この+5Vですが、どうもUSBのバスパワーらしくUSB接続が無いと動作しません。
USBコネクターの横にあるSW3をUSBからBulethoothに設定するとCNCコントローラー内部の電源に切り替わりUSB接続が無くても動作します。(回路的には大丈夫そうに見えるのですが何か罠があるような気もします)
問題はどう取り付けるかです。取り付けはセンサー部分の取り付けと、センサーの光を遮断する板のようなものを検出したいものに付ける必要があります。
今回も3Dプリンターで台座部分と、遮断板を作りましたが、遮断板の方は面倒くさくて両面テープで貼り付けてあります。
遮断板をネジ止めする方針に関しては:
X軸:少し下にあるX軸にZ軸の駆動系を付けるためにあるネジを拝借する。ただこのネジはかなり強めに締めたいネジなので3Dプリンターで作った物は力に負けてしまって割れる可能性があります。
Y軸:これは使って無い穴があるので簡単に取り付けられると思います。
Z軸:ちょうど良いところに穴があるので裏面まで遮断版治具を伸ばしてネジ穴を作りガントリープレートの上から5mm低頭ボルトを入れるだけですみます。
フォトセンサーの写真を撮るときにストロボつかっているためフォトセンサーに赤く光っている部分がありますが、これは人間が動作確認するためのLEDが入っている部分でセンサーとしては無関係です。赤外線LEDと赤外線センサーはU字の部分のかなり上の方にあります。詳しくはPM-K45のマニュアルをみてください。
遮光板は黒の方が反射が抑えられていいのですがフィラメントを変えるのが面倒でした。
色々と現物合わせしているので公開してもそのままじゃ使えない可能性がありますが、もうちょっと調整してみて恥ずかしくないようになれば公開でもしようかなあ。と思います。
この手のFA用センサーはオムロンの独擅場です。でも私はパナソニックの方が好きです。
その理由はデザインがカッコいいからです。まあもう少し理由があって
- 小さくてデザインがかっこ良くて、なりよりPanasonicのロゴが良い
- 正論理、負論理の出力が別にある。オムロンみたいに切替信号があって切り替えるタイプだと繋ぐのが面倒
- オムロンのはサイズがでかい
- オムロンのは、ほんの少し光が通る範囲が広いので誤差が多かったり外光の影響を受けやすい(と思う)
- オムロンのはいかにもFA屋、プロっていう雰囲気がある
- パナソニックの方が水、油で故障しにくい(という話を聞きました)
オムロンのも比較用に買ってはあるのだけど、簡単に比較しただけでは違いがわかりませんでした。ノウハウだけならオムロンの方があるのだろうなあ。とは想像していますが。
本当にデザインを除けば些細な違いです。
それからPM-45には色んなバリエーションがあります。(オムロンの方がバリエーションは多いと思うけど)
から使いやすいのを選んで使うといいと思います。ただしNPN型を使う事。PNP型は使えません。
PNP型はPM-K45-Pというように後ろにPが付いています。これは電気的に使えません。
一応動作検証しました。$22=1 にしてホーミングをイネーブルにしCNCJSを再起動。CNCのリセットスイッチに手をかけてCNCjsのホーミングボタンを押すだけです。センサーのケーブルが巻き込まれないように、慌てて止めようと手なんかを巻き込まれないように注意すること。
Fusion360のエクスポートファイルを置いておきます。
limit-y v2.f3d (91.3 KB)
X, Y軸センサー取り付け台
optical-z v6.f3z (557.2 KB)
Z軸センサー取り付け台 (センサーの取り付け位置がホンの少しズレています。0.1mm以下なので影響ありませんが正しいFusion 360での位置合わせが出来る人は、ピタリとX位置を合わせて直したファイルをアップしてくれるとうれしい。Yは少し目分量で2mmほど下げてあります。これは遮断版の厚みを考慮しています)
jmp-test v11.f3d (115.8 KB)
遮断板 x, y, z (底位置が異なります。1つずつSTLファイルを作成して別々に印刷してください)
現在は遮断板を黒でプリントして使っていますが、写真にするとわかりにくいので写真は白のままにしています。
圧着端子が苦手な人は(D12) Limit Z-AxisにZセンサーの白、(D10) Limit Y-AxisにYセンサーの白, (D9) Linit X-AxisにXセンサーの白, Digital Groundに各センサーの青, +12-24V(3-10A) Outputにセンサーの茶色を繋げば動くはずです。(ただしこの24Vは3Aのヒューズが付いています、ショートした場合には最悪3A以上流れる可能性があるので、基板についている3Aのヒューズを0.5A程度にしておいた方が良いかも知れません)