【組立説明】C-Beam Machine 剛性強化版

AvalonTech販売品の最新の組み立て説明はAvalonTechドキュメントに移行しています。御理解の上、BBSをご参照ください。
https://docs.avalontech.jp/ja/CNC/Assembly_Manual/CbeamMachine


このトピックはC-Beam Machine 剛性強化型の組立説明になります.

不明点やミスなどがあれば,この記事に返信し,ご指摘いただければ幸いです.

メイカーズラブさんに作っていただいた組立動画です.感謝です!

訂正1:動画内ではガントリープレートについて【XとYを全く同じものを2セット】となっていますが、正しくは【Xのガントリーは20mmスペーサーと1mmスペーサーを交互に入れた補強の付いたもの】(動画の組み立て通り)、【Yのガントリーは補強のスペーサーがないもの】となります.
ここに関しては記事形式の説明を参考にしてください.

訂正2:動画内では記事と一部の部品名称が異なっています。お手元の部品名と記事内の部品名、あるいは動画・記事内の部品の形状を確認のうえ組み立てを行ってください。

訂正3:動画内と記事とでは一部の部品種類・数が異なっています。記事内の説明が最新となるため、記事の部品リストを確認のうえ組み立てを行ってください。



記事形式の説明はこちらです↓↓

<事前に用意するもの>(選択)
MDF板:300mm x 300mm 2枚
MDF板加工用:電動ドリル&5mm 10mmドリル
(他の板やVslotテーブルなど選択肢がたくさんあります.テーブルはあと回してもおkです)

一、組み立ての下準備
Vホイールを組み立てる
(2つのベアリングの間に1mm精密シムリング(1mm精密シム)入れます!)

Vホイール1個あたり以下の部品を使います

使用部品名 個数(Vホイール1個あたり)
ベアリング 2
1mm精密シムリング(1mm精密シム) 1
ホイール 1

1mm精密シム絶対忘れないでください
1mm精密シム
1mm精密シム!!

Vホイール及びナットブロックの組立コツはこちらに御覧ください.

二、XYZ軸の組み立て

1.X軸ガントリープレート
使用部品:

使用部品名 個数
ガントリープレート – 汎用型(C-Beamガントリープレート – 汎用型) 2
8mmナットブロック(8mmメトリックACMEリードスクリュー用ナットブロック) 2
スペーサー - 3mm(3mmスペーサー) 8
スペーサー - 6mm(6mmスペーサー) 4
偏心スペーサー6mm(6mm偏心スペーサー) 4
スペーサー - 9mm(9mmスペーサー) 4
スペーサー - 20mm(20mmスペーサー) 8
Vホイール 8
ワッシャー(スロットワッシャー) 4
ロックナット 8 (+仮止め用4個)
低頭ボルト M5 - 20mm(20mm低頭ボルト) 4
低頭ボルト M5 - 60mm(60mm低頭ボルト) 8

①X軸プレート板の表面
C-Beamガントリープレートリードスクリュー用ナットブロックを取り付ける.
リードスクリュー用ナットブロックx1 スペーサー3mm x2 20mm低頭ボルトx2 ロックナットx2で片方が完成します.(プレート板の向きを注意)





もう片方も同じです.今はロックナットを強く締める必要はありません.最後で調整します.
図のように,60mmボルトに1mm 20mm 1mm 20mm 1mmの順にスペーサーを貫通します.(4箇所)
下図では1mmスペーサーを3つ使っていますが、3mmスペーサー1個でいいことに気が付いたので60mmボルトに20mmスペーサー2個、3mmスペーサー1個を通します。

X軸プレート板の片方が完成しました.一旦放置します.


②X軸プレート板の表面
図のように
60mmボルトに6mmスペーサー Vホイール 9mmスペーサー Vホイール 6mmスペーサーの順に貫通します.
片方は普通な6mmスペーサーを使います.
もう片方は6mm偏心スペーサーを使います.

これを完成すると次は


③表面と裏面を合体!

図の右のほうにスロットワッシャーとロックナットで締めます.
図の左のほうはまだフリーな状態ですので,ロックナットで軽く仮止めましょう.

C-Beamを貫通する前に,スパナで偏心スペーサーの刻印した平面を外向きに調整し,最も緩い状態にしましょう.

④調整
C-Beamを貫通し,偏心スペーサーを回転させ,VホイールをC-BeamのV字溝にぴったりハマるように調整しましょう.


C-Beamとプレート板を固定し,指一本でVホイールを回転させてみるて
→摩擦がほとんどなく,Vホイールは空転する.→締め不足なので偏心スペーサーを内側へ調整
→固くて,Vホイールは全く動かない.→締めすぎなので外側へ調整してください.



お疲れ様でした.
少し休憩し,この直線スロット機構で遊びましょう.
後ほどリードスクリューを固定すると,簡単に動かせなくなります.
今のうちにエンジョーイしましょう!

2.Y軸ガントリープレート
X軸ガントリープレートを完成した兄貴の忍者スキルはレベルアップしたはずです,Y軸はちょろいです

使用部品名 個数
ガントリープレート – 汎用型(C-Beamガントリープレート – 汎用型) 2
8mmナットブロック(8mmメトリックACMEリードスクリュー用ナットブロック) 2
スペーサー - 3mm(3mmスペーサー) 4
スペーサー - 6mm(6mmスペーサー) 4
偏心スペーサー6mm(6mm偏心スペーサー) 4
スペーサー - 9mm(9mmスペーサー) 4
Vホイール 8
ワッシャー(スロットワッシャー) 4
ロックナット 8
低頭ボルト M5 - 20mm(20mm低頭ボルト) 4
低頭ボルト M5 - 60mm(60mm低頭ボルト) 4

組立方法は・・・

3.Z軸ガントリープレート

使用部品名 個数
ガントリープレート – 汎用型(C-Beamガントリープレート – 汎用型) 1
バックラッシ防止ナットブロック 1
スペーサー - 3mm(3mmスペーサー) 2
スペーサー - 6mm(6mmスペーサー) 3
偏心スペーサー6mm(6mm偏心スペーサー) 3
Vホイール 6
ロックナット 8
低頭ボルト M5 - 10mm(10mm低頭ボルト) 4
低頭ボルト M5 - 20mm(20mm低頭ボルト) 2
低頭ボルト M5 - 25mm(25mm低頭ボルト) 6

右利きの方は図のように取り付ければおkです.
左利きの方は偏心スペーサーを左側に取り付けることを推奨します.
一般的にはバックラッシ防止ナットブロックは真ん中に取り付けますが,Z軸のリードスクリューはZ方法の応力しか受けないため,このブロックは上下にどっちに取り付けても大丈夫です. 今後簡単に調整できるように,一番上に取り付けることを推奨します.





10mmボルトは後でX軸と合体させる時に使用するのでこの段階ではフリーです.無くしそうならナットで仮止めしておくとよいです


4.X軸リードスクリューの固定
①C-Beamリードスクリュー固定座の取り付け

使用部品名 個数
C-Beamリニアレール 片方 (通常サイズは500mm XLargeは1000mm使用) 1
C-Beamリードスクリュー固定座 2
垂直ジョイントプレート 2
低頭ボルト M5 - 8mm(8mmボルト) 4
低頭ボルト M5 - 10mm(10mmボルト) 6
低頭ボルト M5 - 15mm(15mmボルト) 4
低頭ボルト M5 - 20mm(20mmボルト) 8
TナットM5(Tナット) 10
直角固定具(鋳造)(ヤスリ済み) または 直角固定具(黒) 2

1)図のように,タッピング済みのC-Beam端に リードスクリュー固定座 を取り付けます.
2021年末~2022年4月頃に出荷した低頭ボルト-20mmにねじ山径が小さいものが紛れているロットがありました。
C‐Beamのねじ山とかみ合わないボルトがある場合は交換しますのでcontact@avalontech.jpまでご連絡ください。
2)上に6個 下に2個 TナットをC-beamの溝に入れて,片方に 垂直ジョイントプレートと直角固定具を取り付けます.


3) 【2-2】の工程で作ったX軸ガントリーをC-beamに貫通します.向き注意!
4)もう片方の リードスクリュー固定座、垂直ジョイントプレートと直角固定具を取り付けます.
ボルトは強く締める必要がありません.




②リードスクリューの固定

使用部品名 個数
8mmリードスクリュー(リードスクリュー) 1
8mmボールベアリング(ボールベアリング) 2
8mmシムリング(8mmシム) 2
8mmシャフトカラー(ロックカラー)(接管) 2
手動ハンドル 1 (オプション)

1)図のように,片方からリードスクリューを入れ,
ボールベアリング=シム =ロックカラーの順に貫通します.



2)リードスクリューを一個目の メトリックACMEリードスクリュー用ナットブロックを通過させます.2個目にうまく通過できない場合は,ボルトを緩めて調整しましょう.



3)図のように,六角穴付止めねじを締め,ロックカラーを固定します.
逆方向も同じです. モーターを付けたい方のリードスクリューは14~16mm出します. モーター付ける方向は任意です.ソフトウェアで逆回転できます.

重要!!!!!
リードスクリューの固定はマシンの加工精度に大きく影響します.
取り付け後,リードスクリューは軸方向にブレがないことを必ず確認してください.(非軸方向は少しぶれますが,影響しません)
ガントリープレートを軸方向に動かしてみてガタガタ鳴る場合はリードスクリューの固定がゆるい箇所があると思われます.ナットロックのボルトやロックカラーの位置を確認してください.
うまく取り付けられない場合は:
片方のリードスクリュー固定座のボルトを1/4周くらい緩めてから ロックカラーを固定しましょう. 最後に固定座のボルトを締めれば固定できます.
!!ボルトの頭を潰さないように,締めすぎないこと!!

今後切削する時の加工精度が悪いと思ったら,ここをチェックしましょう.

======2018年版のOpenbuilds C-Beam machineを購入した方へ======
ヤスリ工程が必要です


ロックカラーに入れる六角穴付止めねじは少し突起しています.このままで本体フレームに取り付けると,リードスクリューが一週回転するたびに六角穴付止めねじがフレームに当たります.C-beamはネジより柔らかい6063アルミ合金で出来てますので,削られて摩擦音しなくなりますが,初期の加工精度にも気持ち的にも影響します.ここでは簡単なヤスリ作業を追加することを推奨します.
方法①硬度の低いVslot/C-beamを削る
アルミ合金ならヤスリじゃなくても,硬いレンチで頑張れば削れます.ただ,C-beamの溝を傷をつけると,リニアレールとしての機能を失います.

方法②六角穴付止めねじを削る
ネジはスチールやステンレス製なので,ちょっと硬いです.ある程度削って,C-beamの上に物差しなどのものを板を置き,リードスクリューを回し、板に当たらないようでしたら完了です.


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5.Y軸リードスクリューの固定

使用部品名 個数
C-Beamリニアレール 500mm 1
C-Beamリードスクリュー固定座 2
低頭ボルト M5 - 8mm(8mmボルト) 4
低頭ボルト M5 - 20mm(20mmボルト) 8
TナットM5(Tナット 数) 10
直角固定具(鋳造)(ヤスリ済み) または 直角固定具(黒) 4
8mmリードスクリュー(リードスクリュー) 1
8mmボールベアリング(ボールベアリング) 2
8mmシムリング(8mmシム) 2
8mmシャフトカラー(ロックカラー) 2
手動ハンドル 1 (オプション)

基本手順はX軸と同じです.

6.Z軸リードスクリューの固定

使用部品名 個数
C-Beamリニアレール 250mm 1
C-Beamリードスクリュー固定座 2
低頭ボルト M5 - 8mm(8mmボルト) 8
低頭ボルト M5 - 20mm(20mmボルト) 10
低頭ボルト M5 - 25mm(25mmボルト) 2
TナットM5(Tナット) 4
直角固定具(黒) 4
工具固定座 1
8mmリードスクリュー(リードスクリュー) 1
8mmボールベアリング(ボールベアリング) 2
8mmシムリング(8mmシム) 2
8mmシャフトカラー(ロックカラー) 2

Z軸はバックラッシ防止ナットブロックを使用しているため,調整方法は図のようになります.

最後に緩めた バックラッシ防止ナットブロック と リードスクリュー用ナットブロック のボルトを締めましょう.

「いいね!」 1

三、本体フレーム

完成図は以下となります.

①Y方向フレームとZ柱の取り付け

使用部品名 個数
C-Beamリニアレール 250mm タッピング加工済み 2
V-slotリニアレール 500mm 2
低頭ボルト M5 - 8mm(8mmボルト) 24
TナットM5(Tナット) 24
L字ブラケット – ダブル 数:2 または 直角固定具(黒) 4
直角固定具(鋳造) 8

1)直角固定具(黒)を250mmのC-Beamの中に取り付けます.
#追記0418:たまに直角固定具(黒)が嵌め込みがキツイ指摘がありました.

キツくて入らない場合は,L字ブラケット ダブルで代用しましょう.

解決法は↓の図で説明します.

(写真では直角固定具黒)
500mmのV-slotにも直角固定具(鋳造)をTナットをつけた状態で写真のように配置します.
位置は大雑把でおkです,後ほど調整します.
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C-beamを差し込みます.すべてのボルトを緩め,微調整できるようにします.


C-beamをV-slotの端まで微調整し,すべてのボルトをしっかり締めます.






使用部品名 個数
垂直ジョイントプレート 2
低頭ボルト M5 - 10mm(10mmボルト) 24
低頭ボルト M5 - 15mm(15mmボルト) 8
TナットM5(Tナット) 12

を用意し,図のようにV-slotの端に取り付けます.


もう片方はミラーのように組み立てると,↓のようになります.

②X方向フレームの組み立て

使用部品名 個数
V-slotリニアレール 標準版は500mm Xlargeは1000mm 2
低頭ボルト M5 - 8mm(8mmボルト) 16
低頭ボルト M5 - 10mm(10mmボルト ) 8
低頭ボルト M5 - 15mm(15mmボルト) 12
TナットM5(Tナット) 24
直角固定具(黒) 4

図のように組み立てましょう.Y軸を取り付けるためのTナットを入れ忘れたら,後から面倒なことになります.





③フレーム合体
BGM




BGM...!!

!!



(`・ω・´)

④X軸の補強フレーム

使用部品名 個数
2060 Vslot 500mm 1
垂直ジョイントプレート 2
TナットM5(Tナット) 4
低頭ボルト M5 - 10mm(10mmボルト) 10

写真のように垂直ジョイントプレートをC-beamフレームに挿入し,固定する
2060V-slotを垂直ジョイントプレートにしっかり固定しましょう.





4、合体!

①X軸合体


②Y軸合体
写真はXLargeのものですのでY軸が2本ありますが、通常のC-BeamMaschineの場合はY軸は1本です.
1.MDF板を取り付ける(MDF板使わない場合はスキップおk!)

使用部品名 個数
低頭ボルト M5 - 30mm(30mmボルト) 8

を使用し,MDF板をY軸に固定し,テーブルを作成します.Y軸ガントリープレートに四箇所ねじきり穴があるのでここに30mmボルトが入りMDFを固定します.


2.本体フレームに載せます

使用部品名 個数
低頭ボルト M5 - 8mm(8mmボルト) 8

を使用し,直角固定具を固定します.
(直角固定具を固定するTナットを入れ忘れていた場合は分解する必要があります.南無)

③Z軸合体
Z軸のガントリープレートに4本の10mmボルトが付いているはずです.
このままX軸のガントリープレートに取り付けます.

④モーター

使用部品名 個数(モーター1台に付き)
Nema23ステッピングモータ (金属加工を行いたい方はハイトルクモーターを推奨) 1
スペーサー - 40mm(40mmスペーサー) 2
低頭ボルト M5 - 55mm(55mmボルト) 2
フレキシブルカップリング 1

Z軸は上, Y軸は後ろ, X軸は左でも右でもおkです.ソフトの設定で変えれます.

完成!

オプション:
電源ユニットの取り付け

使用部品名 個数
低頭ボルト M5 - 10mm(低頭ボルト10mm) 2
六角穴付ボルト M4*6 2
差し込みTナットM5 2
直角固定具(鋳造) 2
電源ユニット 1


後ろにつけるのが普通ですが,好きなところにつけて結構です.

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
By Tohru
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

この記事はMark CarewさんのC-Beam Machine XLarge説明記事に基づき,改良した組立説明であります.

制御ボードの配線:
CNCXpro V5(制御基板:CNC xPRO V5 – AvalonTech)の配線はSparkConceptsさんのwikii及び配線に関するトピックを参考してください.

Tips! AvalonTechさんのモーター配列は青黄緑赤 AABBです.
制御ボードによって配列が異なります.XproはAABB入力です.
青黄緑赤で繋げばとりあえず動きます.方向逆になっても,ソフトウェア設定で逆転できます.
(smoothieboard V1 はABAB配列)

他の部品の説明はこちらのまとめ記事を参照ください