Duet3のレポート

CNCの制御基板であるDuet3を手に入れたので,簡単に使ってみてのレポートです.

Duet3:https://www.duet3d.com/Duet3Mainboard6HC
Duet3ドキュメント:https://duet3d.dozuki.com/

セットアップ

Raspberry Piを使ったセットアップの仕方が紹介されています.ですが正直めんどくさいので,SDカードに設定ファイル等を入れてセットアップを終わりにします.

セットアップ用ファイル作成
https://configtool.reprapfirmware.org/Start

SDに作成したファイルを書き込む.config.gファイルがあるかどうかで起動モード(スタンドアロン・SBCモード)が変わる.

電源(USB),有線LAN(ハブへ)につなぐ.

基板のIPを特定して,接続する.



そのままだと3Dプリンタ関係の項目が多いのでDuetWebControlをWorkBeeControlに書き換え(SDカード内のwwwフォルダの中身を削除,ダウンロードしたデータ内のwwwの中身をコピペ)

そうしてからDuetを再起動しアクセスすると以下のように操作画面が代わり3Dプリンタ関係の項目が消えます.

ケーブルを作ってモータを制御基板とつなぐ.
24V電源をDuetにつなぐ(USB電源は外しても大丈夫)


モータ動作実験の様子

2軸化
C-Beam簡易伝動軸があるので,それを使って動作チェックします.

動きます.


元データ:https://icooon-mono.com/11202-猫のシルエット/
変換:http://jscut.org/
使ったパス:neko.gcode (8.1 KB)

DuetとPC,スマホ等の操作端末の接続は
< PC,スマホ > --有線LAN or 無線LAN-- < ハブ・ルーター > --有線LANケーブル-- < Duet >
となっています.

しかしこれではハブがあるところでなければCNCが使えないということになってしまうので,USBとLANケーブルで直接PCにつないで動かしてみました.
< PC,スマホ > --有線LANケーブル,USBケーブル(オプション)-- < Duet >

まず,Duet側のIPを決めました.
SD内のconfig.gのM552を編集しても良いですし,USBで接続してシリアルコンソールから入力しても良いと思います.
シリアルコンソールでは以下のように入力しました.(ちなみに接続はhttps://duet3d.dozuki.com/Guide/1.)+Getting+Connected+to+your+Duet/7#s5 参照)

M552 S0
M552 P192.168.0.120 S1

192.168.0.120は例ですが環境に合わせて適当なIPを指定します.
M552を入力すると以下のように情報がIPの情報が返ってきます.
%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%20(57)

PCのDuetが刺さっているLANポートのIPを固定IPにします.


適当なIPを設定します.192.168.0.~~の太字部はDuetの設定したものと一致させます.

DuetのIPをブラウザに入力して開くことができます.あるいはhttp://hostname.local/(例:http://MyCNC.local)でも繋がります.

CNC使うことがなくなりそのLANポートをインターネットにつなぐ際は固定IPの設定は元に戻しておきましょう.ネットに繋がらなくなるかもしれないです.

できそうなこと
任意の座標系が使えるのが非常に優秀なので
・ロボットアーム(場合による)
・4,5軸CNC
・CNC旋盤
・パラレルメカニズム型
などにも使えそうだと思います

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感想
CNCxPROよりもセットアップが難しいなどとっつきにくい問題点があります.しかし,CNCxPROに比べできることはかなり多くなるのが大きな利点です.
操作は普通の3軸CNCの範囲で扱う分にはとても易しいと思います,それを超えることをしようとすると設定等が難しくなる印象です.
しかし3軸CNC以上のことも全然できる基板なのでとても優秀だと思います.
総評:変態向けの制御基板

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貴重なレポートありがとうございます.
大変勉強になります!

(変態向けだと!呼ばれた気が...

ちなみにDuetWebControlとWorkBeeControlは英語で少し使いづらいかなと思ったので簡単ですが翻訳しました.あと座標の表示精度も変えてみました(0.1mm -> 0.001mm).

現状SDカード用のファイルはここからダウンロードできます.

翻訳の修正案とかあれば教えて下さい.