nyaru
13
G38.2
プロービング.(接触すると停止,失敗するとアラーム版)
フォーマット
G38.2 X◯◯ Y◯◯ Z◯◯ F◯◯
パラメータ |
説明 |
X |
X座標(省略可) |
Y |
Y座標(省略可) |
Z |
Z座標(省略可) |
F |
送り速度 |
説明
プローブを当てにいくときの指令です.失敗(接触しなかった or 最初から接触している)場合はアラーム(Alarm:4 or Alarm:5 Probe fail)が発生します.(ロックされアンロックするまで操作できなくなります)
指定する座標値はワーク座標系の座標値です.プローブの向かう方向を指定します.
工具を相対座標にて設定する場合は以下のようにG90
,G91
を用います.
G91
G38.2 Z-1 F10;現在位置からzに-1mm移動する
G90
プロービングに成功すると以下のフォーマットでメッセージが返されます.
[PRB:停止位置のX座標,停止位置のY座標,停止位置のZ座標:成功(1)or失敗(0)]
また$#
コマンドにて最後のプロービングの結果を確認できます.
G38.3
プロービング.(接触すると停止,失敗してもアラーム発生しない版)
フォーマット
G38.3 X◯◯ Y◯◯ Z◯◯ F◯◯
パラメータ |
説明 |
X |
X座標(省略可) |
Y |
Y座標(省略可) |
Z |
Z座標(省略可) |
F |
送り速度 |
説明
G38.2と同じですが,失敗してもアラームは発生しません.
nyaru
14
G38.4
プロービング.(接触した状態から接触が失われると停止,失敗するとアラーム版)
フォーマット
G38.4 X◯◯ Y◯◯ Z◯◯ F◯◯
パラメータ |
説明 |
X |
X座標(省略可) |
Y |
Y座標(省略可) |
Z |
Z座標(省略可) |
F |
送り速度 |
説明
プローブを離す際に検知したい場合の指令です.
失敗した場合はアラームが発生します.(ロックされアンロックするまで操作できなくなります)
指定する座標値はワーク座標系の座標値です.プローブの離れる方向の座標を指定します.
工具を相対座標にて設定する場合は以下のようにG90
,G91
を用います.
G91
G38.2 Z1 F10;現在位置からzに+1mm移動する
G90
プロービングに成功すると以下のフォーマットでメッセージが返されます.
[PRB:停止位置のX座標,停止位置のY座標,停止位置のZ座標:成功(1)or失敗(0)]
また$#
コマンドにて最後のプロービングの結果を確認できます.
G38.5
プロービング.(接触が失われると停止,失敗してもアラーム発生しない版)
フォーマット
G38.5 X◯◯ Y◯◯ Z◯◯ F◯◯
パラメータ |
説明 |
X |
X座標(省略可) |
Y |
Y座標(省略可) |
Z |
Z座標(省略可) |
F |
送り速度 |
説明
G38.4と同じですが,失敗してもアラームは発生しません.
nyaru
15
G40
工具径補正キャンセル
フォーマット
G40
説明
Grblでは常に工具径補正がオフになっているため必要ありません.
(生成されるNCプログラムの最初にG40が書かれていることが多いためサポートしているようです)
nyaru
16
G43.1
動的工具長補正
フォーマット
G43.1 Z◯◯
説明
この指令以後は指定量分,座標をオフセットして動作します.
工具が摩耗するなど工具の長さが変更される場合に,NCプログラムを変更せず座標を変更する際に用います.
Grblでは$#
のコマンドを入力すると以下のように補正量を確認できます.
[TLO:◯◯]
またXやYの値を指定するとerror:37(Invalid gcode)が発生します.
例
G0 Z2; Z2へ移動
G43.1 Z0.5; 0.5mmオフセット
G0 Z3; このとき機械座標系ではZ3.5となっています.
nyaru
18
G53
機械座標系指定
フォーマット
G53 G0 or G1 X◯◯ Y◯◯ Z◯◯
説明
ワンショットのGコードです.(使うたびに指令する必要があります。)
直後のG0
,G1
を機械座標系(機械原点を加工原点としたワーク座標系)で動かします.
例
G53 G0 X10 Y20; ワーク座標系に関係なく機械座標系のX10 Y20へ移動
G0 X20 Y20; ワーク座標系のX20 Y20へ移動
G53
G0 X10 Y20; 別の行(ブロック)となるとG53の影響範囲から抜けるためワーク座標系のX10 Y20へ移動してしまう
nyaru
19
G54
座標系1指定
フォーマット
G54
説明
使っている座標系を座標系1へ切り替えます.
モーダルな指令なので一度指令を送信した後は変更するまで有効です.
Grblでは電源投入時のデフォルトです.
G55
座標系2指定
フォーマット
G55
説明
使っている座標系を座標系2へ切り替えます.
G56
座標系3指定
フォーマット
G56
説明
使っている座標系を座標系3へ切り替えます.
G57
座標系4指定
フォーマット
G57
説明
使っている座標系を座標系4へ切り替えます.
G58
座標系5指定
フォーマット
G58
説明
使っている座標系を座標系5へ切り替えます.
G59
座標系6指定
フォーマット
G59
説明
使っている座標系を座標系6へ切り替えます.
nyaru
20
G61
イグザクトパスモード
フォーマット
G61
説明
Grblでは常にイグザクトパスモードとなっているため,呼び出す必要はありません.
nyaru
21
G80
固定サイクル停止
フォーマット
G80
説明
grblでは固定サイクル(G81-G89)をサポートしていないため,G80を呼び出す意味は特にありません.
nyaru
22
G90
アブソリュート指令(絶対値指令)
フォーマット
G90
説明
G0等で使う座標値にワーク座標系の原点からの座標を用いる指令です.
モーダルな指令なので一度指令を送信した後は変更するまで有効です.
G91
インクリメンタル指令(増分値指令)
フォーマット
G91
説明
G0等で使う座標値に現在位置からの座標を用いる指令です.
モーダルな指令なので一度指令を送信した後は変更するまで有効です.
nyaru
23
G91.1
円弧中心指定モード変更(増分値指定)
フォーマット
G91.1
説明
G2,G3の円弧中心を指定する際にIJKを使いますが,IJKが現在座標からの増分値であることを指定します.
ただしgrblでは増分値指定がデフォルトであり,絶対値指定のコマンド(G90.1)がサポートされていないため,呼び出しても特になにもありません.
nyaru
24
G92
座標系オフセット
フォーマット
G92 X◯◯ Y◯◯ Z◯◯
パラメータ |
説明 |
X |
X座標(省略可) |
Y |
Y座標(省略可) |
Z |
Z座標(省略可) |
説明
指定した座標になるように原点位置が移動します.この際実際の移動は発生しません.
これにより見かけ上のワーク座標値が変更されます.
この原点の移動はワーク座標系を変更しても維持されます.
リセットする場合はG92.1
を呼び出します.
nyaru
26
G93
インバースタイム送り(1/F min)
フォーマット
G93
説明
G1
,G2
,G3
で移動する際の送り速度(F
ワード)をインバースタイム送りとします.
インバースタイム送りでは指令の移動を(1/F)分以内に終わらせるように移動します.
G93
G1 X10 Y10 F2; 1/2分(0.5分)で移動が完了するように動く
G94
送り速度モード(mm/min or inch/min)
フォーマット
G94
説明
G1
,G2
,G3
で移動する際の送り速度(F
ワード)をmm/min or inch/minとします.
毎分あたりに動く量を指定する方法です.
nyaru
27
M0
プログラムストップ
フォーマット
M0
説明
プログラムを一時停止します.
GrblではHold状態となり,再開・復帰ボタンを押す(~
サイクルスタート・レジュームコマンド),リセットボタンを押す(0x18 (ctrl-x)
ソフトリセットコマンド)ことでHoldから復帰できます.
nyaru
28
M2
プログラム終了
フォーマット
M2
説明
プログラムを終了します.
実行されるとGrblより[MSG:Program End]
が送られてきます.
また実行されると以下の設定がデフォルト値に戻されます.
- ワーク座標系(
G54
座標系1へ変更)
- 選択平面(
G17
XY平面へ変更)
- 座標指令方法(
G90
絶対値指令へ変更)
- 送り速度モード(
G94
毎分送りへ変更)
- スピンドルが停止(
M5
へ変更)
- クーラントがオフ(
M9
へ変更)
M30
プログラム終了
フォーマット
M30
説明
M2
と同じです.
nyaru
29
M3
スピンドル正転(時計回り)
(レーザーモードの場合:一定レーザー出力モード)
フォーマット
M3 S◯◯
説明
スピンドル・主軸を正転(時計方向回転)させます.
GrblではS
指令に合わせてPWM出力を行います.ただし最大速度は制御基板によって予め指定されています.最大速度以上の指定はPWMが最大の状態です.
例
S5000; 5000rpm指定
M3; スピンドル正転
M3 S5000; スピンドルを5000rpmで正転
M4
スピンドル逆転(反時計回り)
(レーザーモードの場合:動的レーザー出力モード)
フォーマット
M4 S◯◯
説明
スピンドル・主軸を逆転(反時計方向回転)させます.
GrblではS
指令に合わせてPWM出力を行います.ただし最大速度は制御基板によって予め指定されています.最大速度以上の指定はPWMが最大の状態です.
M5
スピンドル停止
フォーマット
M5
説明
スピンドルを停止させます.
nyaru
30
M7
ミストクーラントオン(オプション)
フォーマット
M7
説明
ミストクーラントをオンにします.
ただしこのコマンドはオプションのため制御基板によって有効になっているかどうかが異なります.デフォルトでは無効です.
M8
クーラントオン
フォーマット
M8
説明
クーラントをオンにします.
M9
クーラント停止
フォーマット
M9
説明
クーラント(M7
およびM8
)を停止します.
nyaru
31
M56
パーキングモーション(オプション)
フォーマット
M56 P◯
説明
パーキングモーションを有効・無効を設定します.
パーキングモーション自体は安全ドアに応じた停止が行われる機能のようです.
この指令が有効になっているかどうかは制御基板によります.デフォルトでは無効です.
nyaru
32
T
工具交換
フォーマット
T◯◯
説明
工具交換機能はgrblにはありません.
工具番号を保持するだけです.値は0~255までです.
この指令を使うと[MSG:Tool No: ◯◯]
が返されます.