!Upgrade! バックラッシュ低減カップリング

既存のフレキシブルカップリングは安いですが,しょぼすぎるという話がありまして,変えてみました.

アップグレード!(変更点)
フレキシブルカップリング→ディスク式カップリング
C-beamリードスクリュ固定座(2点固定)→C-beamリードスクリュ4点固定座

【ディスク式カップリング】
いいところ
・伝説なバックラッシュ0カップリング.
・高ねじり剛性
悪いところ
・古いやつの4倍ぐらいの値段します...
・許容偏角が厳しい

==詳細仕様==
半26長33
許容偏角:1.2° (フレキシブル式は5°らしい)
許容偏心:0.2mm
定格トルク:2N.m (フレキシブル式は不明1未満?,手で簡単に伸ばせます・・)
最大トルク:4N.m
(NEMA23ステッピングモーター 高トルク+3Aのモータードライバでマックス回しても 2.45N.mになります )

昔に指摘されたように,


今のC-beam マシンは偏角が大きいですので,カップリングに合わせて新しく4点固定式の固定座を作り直しました.

【C-beamリードスクリュ4点固定座】
C-Beam End Mount4points 図面 v3.pdf (94.5 KB)
C-Beam End Mount(C-beamリードスクリュ固定座)を伸ばして,固定穴を追加しただけです.

いいところ
・4点でしっかり固定し,偏角がすくなるなる
悪いところ
・体積増,生産量小で,,地味に高い

現状:(試作品の配布は終了しました!!!)
生産はAvalonTechさんにお願いしました.
初期ロットの試作品もでてきてますが,ディスク式カップリングはどのぐらい効果あるか,コスパは良いのか・・・まだ実験してないです.
バックラッシュの計測方法もわからないですので,実験大好き子と勇者を募集します.(試作品の配布は終了しました!!!)

バックラッシュとか測ってみたいですね…
試作品余っていたら試してみたいのですが頂けますか?

了解です!
在庫管理はAvalonTechさんが代行してます.
https://www.avalontech.jp/contact-us/
お願いしたら送ってくれると思います.(ここの垢名も伝えといてください.

新しいカップリングが届いたのでバックラッシュ測ったみました。
フレームのC-Beamにダイヤルゲージを固定し、+1mm、-1mm、+1mm…と交互に動かして移動量が0.90の場合はバックラッシュを0.10という感じで計測しています。

Z軸に関しては旧式のスリットカップリングで測定した時点でバックラッシュはありませんでした。
自重で常にテンションがかかっているためかと思われます(Twitterで知らないおじさんにそう言われました。)

XY軸に関しては、スリットカップリングの二点固定方式では0.07~0.09程度のバックラッシュ有り。
スリットカップリングのまま四点固定方式にしたものも同様のバックラッシュ有り。
ディスクカップリングで四点固定方式にしたものにするとバックラッシュがほぼ0になりました。

カップリングのバックラッシュが軽減されるのは分かるのですが、リードスクリューとロックナットのバックラッシュも合せて0になっているのは驚きというか、ホント?インチキしてない?という気持ちです。
これの結果が正ならスリットカップリングによるバックラッシュが0.08でリードスクリューによるバックラッシュが0ということになるので、もう全部リードスクリュでいいよねって気持ちになってしまいます。

データが少ないのでもう少し色んな条件で試してみないと断言はできませんが、とりあえず新しいカップリングはいい感じでした。

Gymさん測定ありがとうございます!クーポンを申請します(↑ロックナットではなく,ナットブロックかも?)


低負荷状態でしたらナットブロックにおけるバックラッシュが0になると思います.
リードスクリュ関連を調査していました.通常な伝動機構はリードスクリュに真鍮製のナットブロック1本のみを使用しています. スムーズに動きますが,やっぱりガタガタします.
ただ,Halさんにして指摘されたように今のナットブロックはPom制で,機構内では耐久性が一番低いパーツになってます.高負荷状態で長時間動作したら先に壊れるじゃないかと...予測してますが,ガッツリ耐久性テストやったことないからなんとも言えないです.

ナットブロックの大きさを2倍にし,接触面積が2倍になったら耐久性がよくなるかもしれません? 摩擦も2倍になるが,チャンスが有れば試してみたいです.

というわけでCNCをぐちゃぐちゃにしてくれる実験大好き子も募集します.
実験レポートを頂けたら,修理代を上回るクーポンを申請します(安全第一!

検証結果に納得がいかなかったのであれやこれや調整しながらバックラッシュを測ったところ、違う結果になってしまったので報告します。

従来のスリットカップリングでのバックラッシュが0.07~0.08としていましたが、ガントリープレートとナットブロックの固定部分を調整したところ、バックラッシュが0.01~0.02になりました。
なので無負荷状態ではスリットカップリングでも十分な低バックラッシュが実現できているため、ディスクカップリングに変更しても大きな差がでないようです。

バックラッシュに影響を与えるのはカップリングよりもガントリープレートとナットブロックを固定するときの調整ようです。ガントリープレートがここだけ長穴になっているためロックナットの固定位置を調整することができます。
ガントリープレートの外側に引っ張るように固定した時は動きが怪しくなり、たまに脱調するように動作がおかしくなりました。
ガントリープレートの内側に引っ張るように固定して時は動作はなめらかでバックラッシュも0.01~0.02といい感じでした。
組み立て説明ではこの部分はしっかり締めるとしか説明がないため、正しい締め方があるのなら明文化したほうが良いと思います。