OSHWライセンス一覧

本掲示板にてCADモデル,図面,基板,回路図が上がるようになってきたので,OSHWとして公開する際のライセンスについてまとめ.

法律の専門家ではないので,まとめみたいなものです
私の投稿はすべてwiki投稿とするので編集可です.

ちなみにOSHWの原則と定義 v1

パブリックライセンス

ハードウェア向けライセンス

その他のライセンス(一部・ソフトウェア向け)

  • MIT
  • BSD
  • GPL

参考:


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

Creative Commons License(略 CC)


(from https://creativecommons.jp/licenses/)
選択制

  • 表示
  • 改変禁止
  • 非営利
  • 継承

改変禁止・非営利をつけない場合は企業による開発改良が期待できる.

利点

非常にわかりやすく簡単.

注意
CCライセンスにはNo Warranty(無保証)の条文がない.

使い方


ここで各項目を選択し,生成されたHTMLコードを本掲示板の入力欄に貼り付ける.

「いいね!」 1

CERN Open Hardware License(略CERN OHL)
https://cern-ohl.web.cern.ch/
v1.1,v1.2,v2あり
[v1.1] https://ohwr.org/project/cernohl/wikis/Documents/CERN-OHL-version-1.1
[v1.2] https://ohwr.org/project/cernohl/wikis/Documents/CERN-OHL-version-1.2
[v2] https://ohwr.org/project/cernohl/wikis/Documents/CERN-OHL-version-2

基本的にCERN OHLのライセンスを使う場合は

  • 著作権表示,商標?をドキュメントに残す
  • CERN OHLへの参照を残す
  • 保証の放棄?免責事項?(disclaimer of warranties)はそのままにする

CERN OHLでライセンスされたものを改変する場合

  • 上記の通知をそのまま残す
  • ハードウェアの変更した通知を含め日付,内容を詳細に記載する(CHANGE.txtなど)
  • 変更された内容に適切な著作権表示を追加する
  • 配布する場合はCERN OHLライセンスがつく

種類
v1.1,v1.2は1種類しかない.
v2には

  • CERN-OHL-S(A strongly-reciprocal variant: 強い?)
  • CERN-OHL-W(A weakly-reciprocal variant: 弱い?)
  • CERN-OHL-P(A permissive variant: 寛容?)

の3種類有り.copyleftのかわりとしてreciprocalの単語が使われているっぽい?

CERN-OHL-Sはライセンス感染あり.
CERN-OHL-Wはライセンス感染あり.(Sとの違いは?)
CERN-OHL-Pはライセンスの感染はなし.

使い方
例:CERN-OHL-P v2の場合
“Licensed under CERN-OHL-P v2 or later” または “Licensed under CERN-OHL-P v2"のようにライセンスをどこかに表示する.できればリンクも(https:/cern.ch/cern-ohl).

以下のような文章を入れるのが簡単?
LICENSE.txtを用意する必要がある?

Copyright 〇〇 2020.
This source describes Open Hardware and is licensed under the CERN-OHL-P v2
You may redistribute and modify this documentation and make products using it under the terms of the CERN-OHL-P v2 (https:/cern.ch/cern-ohl). This documentation is distributed WITHOUT ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTY, INCLUDING OF MERCHANTABILITY, SATISFACTORY QUALITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. Please see the CERN-OHL-P v2 for applicable conditions


Copyright 〇〇 2020.
このソースはオープンハードウェアについて記述しており、CERN-OHL-P v2の下でライセンスされています。
あなたは、CERN-OHL-P v2 (https:/cern.ch/cern-ohl)の条件の下で、このドキュメントを再配布し、変更し、それを使用して製品を作成することができます。このドキュメントは、商品適格性、満足すべき品質、特定目的への適合性など、明示または黙示を問わず、いかなる保証もなく配布されています。適用される条件については、CERN-OHL-P v2を参照してください。

注意:CERNのロゴは使ってはいけない.

TAPR Open Hardware License(略 TAPR OHL)
https://tapr.org/the-tapr-open-hardware-license/

種類
今のところv1.0だけ.
TAPR Noncommercial Hardware License(TAPR NCL,非商用ライセンス)もあったようだが,今は非推奨となっている.

特徴

  • 修正したドキュメント(設計図等),製品を配布する場合はライセンサーにメールで連絡する.連絡に失敗した場合はそれ以上連絡しなくてよい.
  • 再配布可
  • 変更した際は変更点を目立つように示し,オリジナルと変更版の両方を含めること.
  • ライセンスは変更しない
  • ライセンサー表示の保持を条件に製品を作成することができる
  • 製品配布時はドキュメントを同梱する(または最低3年有効なURLをつける)

使い方
ライセンス文をLICENSEの名前をつけたファイルとしてドキュメント一式に含める.
ドキュメントに可能ならLicensed under the TAPR Open Hardware License (www.tapr.org/OHL)の表示を入れる.(必須ではないがプリント基板や製品本体にも)

Solderpad Hardware License

Apache License 2.0をベースとしたライセンス.
https://licenses.opensource.jp/Apache-2.0/Apache-2.0.html

種類
[v0.5] http://solderpad.org/licenses/SHL-0.5/
[v0.51] http://solderpad.org/licenses/SHL-0.51/
[v2.0] http://solderpad.org/licenses/SHL-2.0/
[v2.1] http://solderpad.org/licenses/SHL-2.1/

特徴
緩いライセンス.(著作権表示さえ入っていればOK?)

  • 改変・再配布可
  • ライセンス変更可

使い方

Copyright [yyyy] [name of copyright owner]
SPDX-License-Identifier: Apache-2.0 WITH SHL-2.1

上記表記をドキュメント(設計図等)に入れる


(from: https://ec.europa.eu/info/sites/info/files/research_and_innovation/ki0119833enn.pdf)
Open Hardware Licences - Open Science Monitor Case Study, European Commission

訳(たぶん)

TAPR OHL v1.0 CERN OHL v1.2 TDPL v1.2 Solderpad v2.0
1.所有の派生を許す? No No No Yes
2.変更なしの再配布の許可 Yes Yes Yes Yes
3.違うライセンスでの再配布 No No No Yes
4.ライセンス文変更 No No No Yes
5.変更通知の要求 Yes Yes Yes Yes
6.ドキュメントを要求? Yes Yes Yes Yes
7.ライセンスのコピーを提供? Yes Yes Yes Yes
8.変更したドキュメント配布時のライセンサーへの連絡 最大限努力 No No No
9.プロダクトを製造配布時のライセンサーへの連絡 最大限努力 選択 No No
10.古いファイルを変更された新ファイルに同梱 Yes No No No
11.ドキュメントの中に著作権表示をいれる Yes Yes Yes Yes
12.製品に著作権表示をいれる Yes Yes Yes No
13.非独占的特許権の許諾? Yes Yes Yes Yes
14.オープンハードウェアベースの製品の所有者に特許訴訟の免責を拡大? Yes No Yes No
15.訴訟時の特許報復条項が含まれる No No No Yes
16.著作権侵害者を遵守させるための猶予期間を含む No No No No
17.商標権を付与 No No No No
18.いかなる用途や目的への適合性も保証しない Yes(例外あり) Yes Yes Yes