概要
MaRkoの回転軸原点を自動で補正するのに加えて、回転軸中心にワーク座標の原点を自動で設定する機能です。
タッチプローブ機能を使用してチャックの爪を直接プローブするため、リミットスイッチの取付誤差による影響を抑え、組み立て後の調整を容易にすることができます。
注意
本機能はプロトタイプに現物合わせでGコードを作成したため、製品版(プロトタイプとY軸のオフセットが異なる)では想定外の干渉が発生する可能性があります。製品版では未検証のためご注意ください。
必要物
bed.g
Duet3 sysフォルダ内のbed.gを以下のコードで上書きします。
; bed.g
; called to perform automatic bed compensation via G32
; written by HRMK for 4-Axis CNC MaRko from AvalonTech
M561 ; clear any bed transform
G90G53G00Z0 ;Z軸退避
G53G00B0 ;B軸0度に移動
G90G53G00X-38Y-742 ;プローブポイント0に移動
G30P0X-38Y-742Z-9999 ;プローブポイント0 1回目
G30P1X-142Y-742Z-9999 ;プローブポイント1 1回目
M673B ;B軸を補正 1回目
G30P0X-38Y-742Z-9999 ;プローブポイント0 2回目
G30P1X-142Y-742Z-9999 ;プローブポイント1 2回目
M673B ;B軸を補正 2回目
G10L20P1B0 ;B軸原点を補正後の位置で上書き
G90G53G00X-38Y-742 ;再度プローブポイント0へ移動
G38.2Z-150 ;Z軸シングルプローブ1回目
G91G00Z1 ;Z軸1mm退避
G38.2Z-150 ;Z軸シングルプローブ2回目
G10L20P1Z13 ;Z軸原点を上書き
G90G53G00Z0 ;Z軸退避
G91G00B90 ;B軸時計回りに90°回転
G38.2X-200 ;X軸シングルプローブ1回目
G91G00X1 ;X軸1mm退避
G38.2X-200 ;X軸シングルプローブ2回目
G10L20P1X14.5 ;X軸原点上書き 工具径に合わせてXオフセット量変更
;X値=13+工具半径r 工具直径3mm=X14.5
G90G53G0X0 ;X軸退避
G91G00B-90 ;B軸0°に移動
G90G54 ;絶対値指令ワーク座標系G54に設定
配線セッティング
キャリブレーションに必要な配線のセッティングを行ないます。
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図のように一端に端子を取り付けたケーブルと、ワニ口クリップを取り付けたケーブルの計2本を用意し、Duet3用5Pケーブルに図のように取り付ける
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Duet3のio.4に作ったケーブルを取り付ける
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M5低頭ボルト8mmとスペーサー3mmを使用して、端子をMaRkoのフレームの適当なタップ穴(チャックと通電している場所)に固定する
実行方法
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B軸を大体0度の位置まで手動で移動
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キャリブレーション用治具をチャックの爪2箇所(ネジが手前の面を向くように)に取り付ける
- 初回実行時,マシン組み換え後等
bed.gのプローブポイント0,1のX,Y座標を,エンドミルとキャリブレーション用治具が接触する位置になるよう調整する
↑プローブポイント0 X-38Y-742
↑プローブポイント1 X-142Y-742
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取り付けているエンドミルの径とbed.gのX軸オフセット値が対応しているか確認
(D6mm=X16、D3mm=X14.5) -
ルーターの回転部に通電用ワニ口クリップを装着する(忘れると事故る)
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DWCのコンソール画面からG32 bed.gを実行
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一連の動作が終わったらワニ口クリップは外す
- ホーミング後のX,Z軸原点位置