やっと組み上げました
C-Beam Machine 剛性強化版
色々とあり20時間ぐらいかけて組み上げました。
いくつか気になった点があったのでレポートとします。
トラブル
組み立てマニュアルとメーカーズラブの動画
ほとんどの組み立てをメーカーズラボの “【初心者向け #1】卓上CNCキットの組み立て方を全部見せます!”
を元に組み立てました。
この動画の中では取手の取り付けが無く、組み立てマニュアルにも無くTナットを入れるのを忘れてしまいました。
今更付けるのも面倒なので、とりあえず諦めました。→前のネジを外すだけで済むことがわかったので付けました。予想より重量バランスが後ろなんだなあーと思いました。
"【組立説明】C-Beam Machine Xlarge/剛性強化版"は機種毎にわけてほしい
これを共通の説明書でやるのはムリがあると思います。
台座の直角固定具の取り付け
動画の中、台座の制作でリニアレールに直角固定具を2個取り付ける所で苦労して入れていましたが、私も同じ箇所で「これはムリ」だと感じました。
多分 0.7mmぐらい台座の方が大きく、しかたが無いので台座の方をヤスリで削りました。
リードスクリュー用ナットブロックのスペーサー
これは掲示板にも書きましたが、リードスクリュー用ナットブロックの取り付けで3mm厚のスペーサーを使って居ますが、力一杯ネジを締めるとリードスクリューが手で回らないぐらいに硬くなります。
また、状況によるかもしれませんがリードスクリューが曲がるようです。
原因はナットブロックにあるザクリにスペーサーの一部が埋まるのが原因で結果としてリードスクリューに力がかかってしまうようです。
このザクリは不要だとは思いますが、掲示板では部品の流用で金型の問題があって直せないという説が上げられていました。
私もそう感じました。
掲示板にも書きましたが、これはスペーサーではなく3ミリのアルミ板を加工した物を付けた方が良いと思います。私の1つ軸のリードスクリューが曲がってしまいました。
ただ、多少負荷がかかろうともステッピングモーターは強力なようで余裕を持って回していました。
Vホイールの精密シムの穴
1つだけですがVホイールのベアリングの間に入れる1mm精密シムの成型が良くなかったのか径が少し小さいのがあったようです。ネジに差したら抜けなくなり、回してもベアリングの中で取れません、手も足も出なくなったのでホイールを強引に引っ張ったら、なんとかベアリングが外れました。その後、精密シムを見るとネジと完全にくっついていて、その状態で回すと精密シムの一部がネジの周りに残り精密シムが取れました。
まあ焦っただけで精密シムは予備があり問題になりませんでした。
予備パーツの認識不足
1つ前で書いた精密シムと、芋ネジが不良でした。サポートに連絡するとすぐ送って貰えましたが、両方とも予備があるという説明を受けました。確かに芋ネジは2個、精密シムは8個ぐらい残りました。
切りくずによる誤差
各フレームの切断精度が素晴らしく、これは何も加工せずに使えると考えた私が甘くて、ホンの少しの切りくずが残っていただけでフレームの長さが長くなり、後から取り付ける軸ユニットのガントリープレートがうまくフレームに乗らないという事に遭遇しました。
全部バラしてバリ取りするのも面倒なので強引に押し込んでしまいました。
このCNCキットの良いところ
ともかく、フレームの精度がすばらしいです。作っていて気持ちがいいです。
悪い所
まあ上記のトラブルあたりかなあ。と思いますが何とか対処もできるし、それはそれでオモシロかったのでヨシとします。
ステッピングモーター電流設定
使用しているステッピングモーターのページを見ると [NEMA23ステッピングモーター トルク1.26N.m] には次のような記載があります。
注意1:DRV8825を搭載する基板はモータードライバーのピーク電流2.5Aに合わせて設定する必要がある。
ピーク電流2.5A>VREF x 2.0 可変抵抗器からGNDピンの間の電圧を1.0〜1.2VDCに設定することを推奨する
購入時の電圧を測ってみると1.6-1.8V程度になっていました。なにが正しいのかわからないけれど、とりあえず安全を見て1.2Vになるように調整しました。この場合 0.88Aになります。
→現在は 3Vに設定してあります。
xPro-V4で使用されているDRV8825のデーターシートと公開されているxPro-V4の回路図から計算すると
I = V / (5*0.27) になります。
ステッピングモーターの定格は2.8Aですが。xCNC4のドライバーは2.5Aまでです。
最近3Vまで上げました。3Vの場合だと I = 3 / (5*0.27) = 2.22Aになります。
ここまで上げるとフレキシブルカップリングを手で回すのが難しくなります。
逆に言うと手を可動部分に挟んだりしたら大ケガになります。
DRV8825 ドライバーが熱を出すためCNCx4基板の冷却(付属のファン程度で十分)が必要です。
消費電力と電源
ステッピングモーターの電流を調整しながら思ったのですが、定電流で1.35A*2*3* 3.8V = 30W程度ならば標準で入っている電源装置の350Wというパワーは不要じゃないかと感じました。
実際 DC側の電力を測ると30W程度で余裕を見ても50Wもあればいいんじゃないか?と感じて65WのACアダプターを買ってきて付け替えました。
今の所、問題なさそうです。
調整
$100 から $102を200に設定して移動距離をノギスで測りましたが10cmで0.2mm - 0.4mm程度でした。
Amazonで安い(オモチャレベル?)デジタルダイヤルゲージがあったので買って使って見ました。
(追記:現在、amazonの紹介したページは精度0.001mmが選択できなくなっているようです。注意してください)
Neoteck デジタルダイヤルゲージ デジタルプローブインジケータ 高精度 18ヶ月保証期間 (精度0.001 範囲12.7)
Amazon.co.jp: Neoteck デジタルダイヤルゲージ デジタルプローブインジケータ LCD表示 高精度 精度0.01 mm 測定範囲0~25.4mm マイクロメーター 18ヶ月保証期間 : 産業・研究開発用品
薄い両面テープで次のように取り付けて
Z軸 ここはプレートが2枚あって工夫せずに付けられます。ただ上の部分がひっかかるので測定部を先に接触させてから上のプレートに当たらないぐらいで付けました。
X,Y軸 これはプレートにあたらないために、ローラーに当てています。
移動単位を1mmにしてCNCソフトで測定点に当たるまで移動させます。デジタルゲージのZEROを押してそこを基準点にします。
そこから10回移動ボタンを押して10mm動かし、デジタルゲージの値を読みます。
次の計算式で$100 - $102を再設定します。 X:$100, Y:$101, Z:$102
設定する値 = (移動させた距離 ÷ 実際に移動した距離) * 現在の設定値
例えば X軸 ($100) を10mm動かす指示をして、実際には9.52mm動いた。現在の$100の値は200だったとすると
$100に設定する値 = (10 ÷ 9.52) * 200
になります。
設定後試す時は必ず測定点が離れるまで移動させて一方方向にだけ動かすようにして下さい。行って戻るという操作をするとバックラッシュ分の誤差が発生します。
逆に言えば ゼロ設定して10mm進ませて,10mm戻せばバックラッシュが大体計れます。
各軸のシール
時々方向を間違えてリミッターを設置してないので方向を間違えて移動させて、可動範囲を超えてガガガガをやってしまうので、間違いを防ぐためにシールを貼りました。インクジェットプリンターでシール用紙に印刷して貼り付けただけです。
まとめ
写真を載っけるだけの所に重い話をすみません。
議論をするのに、このスレは違うと思われたら自由にコピーしてスレを起こして下さい。
非常に楽しい制作の時間を過ごせ、かつ実用的な製品になってると思います。