【全体図】オープンソースCNC フライスのレビュー(初心者向)


#1

OSHWは原作者のハードウェアに基づき,誰もが改変し、頒布できるものであるため,派生品が多く初心者にはやや難解です.
ここではオープンソースCNCの情報をまとめ,簡単にレビューをします.
不適切或いは間違えた情報がある場合は遠慮なく教えてください.




評価項目の説明
=剛性(精密動作)=
CNC本体の頑丈さのことです.
剛性が不十分だと:1,重い工具を持たせると柱がたわみます.2,硬い材料を削るとズレます.3,硬機械振動が激しく,エンドミルが折れます..などなど
影響要因の例としては:C-beam>V-slot,, リードスクリュー伝動>ベルト伝動 ,,PC製Vホイール>デルリンVホイール>>>謎の樹脂製 など
機械を正確に動作させるには 本体剛性だけじゃなく,1,エンドミルの品質 2,ステッピングモータのパワーと精度 3,スピンドルの精度とパワーと重さ 4,電磁波対策(保護シールド付きケーブル)など 様々なことに気を付ければなりません.安くて良いものは作れないことはないですが,みんなの知恵が必要です!

=ワークエリア=
加工できる範囲のことです.
Farmbotみたいにベルト伝動を使えばかなり伸ばせますが,剛性と精度も落ちます.精密加工したいならベルト伝動はオススメできません.

=メンテナンス性=
修理や調整するの便利さ
誰だって最初は初心者です,ミスって主軸をテーブルにぶつかったり,実験大好きっ子はマシンの限界に挑戦したりして,何回も壊します.しかし,ここでは自分で直すしかないです.
影響要因の例:偏心スペーサーの配置位置,ロックカラーの調整位置,軸を外すの手順など

=汎用性=
特殊専用部品の少なさです
シャア専用仕様とか響きがいいですが, シャアしか乗れない=みんな乗れません
他の機種との互換性はもちろん,専用部品が少ない=生産性が高い,すると安く作れたり、品質が向上したりします.

=組立やすさ=
組立やすさです.

みんな大好きなレーダーチャートです.
CNCall

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==①「Contraptor」==オープンソースCNCの先祖
2009年に3Dプリンターをいじってるギーク達が(Reprapメンバーが多数)Contraptorプロジェクトをスタートしました.メンバー構成は電子系や情報系がメインで,機械設計よりプログラムと電子工作が得意みたいです.(推測)
機体性能は特別優れてるわけではないですが,最もコピーされており,廉価CNCはほとんどこの形です.
この機種を基準にパラメータの1として設定しています.

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==②「OX machine」==シリーズの起源
OXRD
大工さんだったMark氏がV-slotを発明し,このマシンを設計しました.ベルト伝動でワークエリアがかなり広いですが,ベルト伝動だとあまり硬いものを削れないし,ベルトの歯もたまにズレたりします.
また,旧式デルリン製のホイールを使っていて耐久性が微妙です.
このマシンもう殆ど販売されておらず,レア品になっていきます.

#私はOXmachineを直接触ったことがなく,友人から頂いた情報です.

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==③「C-Beam machine」==安さ重視
CBRD

Mark氏がC-Beam機構を発明し,初代のC-beam machineを設計しました.リードスクリュー伝動及び剛性の高いC-beamを軸柱として使用されています.未だ専用部品が多く,調整しづらいところもあります. 特にMiniVホイールを調整する度,軸を分解しないといけません.
ただ,安いからまだ現役で使用されています.

#私は一度C-beam machineを作りましたが,もう分解して退役させました.

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==④「C-Beam machine Xlarge」==全体の進化
XLRD
ネーミングのせいで勘違いされるマシンです.詳細説明を読んだらわかりますが,みんな読まないですね.(特に英語長文
ただC-Beam machineの大きいVerじゃなくて,剛性を重視する設計です.

剛性:
Z軸の柱はVslotではなく,より剛性の高いC-beamになりました.
Y軸補強用のVslot2040が追加されました.
直角固定具だけではなく,タッピング穴
に追加の垂直ジョイントプレートでしっかり固定できるようになりました.
ワークエリア:
Y軸は2つになり,合計モーター4つ(XYYZ)で駆動します.
ワークエリアが約2倍になりました.

メンテナンス性:
MiniVホイールを廃止し,PCVホイールに統一しました.組立完成状態でもスパナで調整可能です.
不便なところはリードスクリュー固定用のロックカラーを調整する際に,軸を外さないといけないところです.と言ってもボルト4ヵ所で外せます.

汎用性:
特殊部品や専用プレート板を廃止しています.C-beam machineより部品種類数が少ないです.

組立やすさ:
ちょっとしんどいです.OpenbuildsPartstore(Mark氏が直接運営しているわけではない)から購入した場合は ヤスリ作業や切断作業やネジ穴タッピングなど下準備がかなり多いです.剛性のためにがんばりましょう・・・英語の組立説明もかなり長く,文書で説明していることが多いです.
小生が改編した日本語組立説明もあります.
なお,AvalonTechショップから購入した場合は下準備を大幅に省略できます.

#C-Beam machine Xlargeを車に載せて,何回も旅をしました.とても頑丈ですが,一人で持ち運びするのはめっちゃ大変です.今は工房に駐在しています.

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==⑤「Workbee」== 使いやすさ重視
WBRD

オープンソース設計の偉大な産物です. 原作者のMark氏だけじゃなく, Ryan氏がMark氏の設計に基づき,独自なマシンを設計しました. OX machineの上位互換機になります.
Xlargeの剛性には及びませんが,リードスクリュー伝動であればそこそこいけます.(ベルト伝動Verもありますおすすめはできま・・・)
独自のIkea式組立説明もあります.英語わからなくてもおk,図がほとんどです.
欠点としてはプレート板はすべて専用部品になります.そのため部品調達がたいへんで,改造用の余ってるネジ穴などもありません.DIYしたい場合は不便です.

#組み立てたことがありますが,未だに放置していて切削実験をやったことないです.
#SPHINXもWorkbeeに似ています.触ったことないので省略します

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==⑥「C-beam machine 剛性強化版」== 魔改造やチャレンジャー用
CGRD
Mark氏の設計に基づき,わいも設計してみました.C-beam machine Xlargeの設計を C-beam machineに流用し,剛性と組立易さを考慮したものになります. いろんな実験をチャレンジしてみたい方や,一人で持ち運べる頑丈なマシンを欲しい方に向いてます.

剛性:
Xlargeの半分サイズにし,剛性を高めました.更にY補強フレームの改良し,精度の悪い部品を取り替えました.

ワークエリア:
半分に小さくしました.このサイズならハンドルを付けて,一人でも持ち運べます.

汎用性:
追加Y軸とアルミフレームを購入すれば,XlargeやLead machineにアップグレードできます.可能な限り専用部品を使わない方針です.Xlargeの部品を扱ってるサプライヤーなら,管理コストも低いです.

組立易さ:
下準備はほとんど省略できます.ちょっとしたヤスリ作業とVホイール組立作業が必要になります.

大した変更してないですので,利益を還元はすべてMark氏に.

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==⑦「Lead machine」== 安くて広域木工作業
Mark氏が逆にKyo氏とRyan氏の設計を参照し,Lead machineをリリースしました.
特別な進化的機能を持ってはいません.Openbuildsの理念に基づき,CNCをLEGOのように扱うオープンソースハードウェア設計です.
Workbeeのような専用部品がなく,殆どはC-beam剛性強化版とXlargeの部品を使っています.
(高い汎用性=高い生産性=安くて品質が良い)
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==⑧「Arc CNC」== 個人事業主の味方
Artcncld
Tohru氏と愉快な仲間たちがLead machineの設計に基づき,生産性を重視した設計で生産コストを抑えつつ汎用性と剛性を強化できました.
サイズ変更に対応できるスタンドも設計しましたので,1000mm*1000mmより大きいなテーブルを探す必要もなくなりました.

剛性:
微上昇,精度の悪い部品を取り替え,組立方法をリニュアルしました.

ワークエリア:
1000mm1000mmは標準サイズです.1000mm1500mmと1500mm*1500mmサイズも絶賛実験中.

汎用性:
Vslot関連をリニュアルしました.いろんなサイズなVslotを用意しなくておk,管理コストも低いです.

組立易さ:
日本語でおk(日本語しかないです)
スタンドもあります.でかいテーブルの組立と購入まで省略できます.

変更点かなり多いですので,Mark氏50%で愉快な仲間たち50%に交渉しました.
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Mark氏は自分の発明を特許にするのではなく,オープンな技術としてシェアしました.

そんなオープンソースの開拓者であるMark氏に敬意を表し,AvalonTechオンラインショップでは,Mark氏に利益還元をしています. また,提携(たぶん)されているOpenbuidspartstoreから購入することで,Mark氏を応援できます.

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は CC BY 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 By Tohru


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