ステッピングモーターの配線【汎用】

ステッピングモーターの配線について

  1. モーターの線の色と名前の関係
  2. 配線例
  3. 逆に繋ぐとどうなるのか
  4. 反対に回ったらどうすればいいか?

モーターの線の色と名前の関係

Avalontechショップのステッピングモーター
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配線画像より以下のようにステッピングモーターの線と番号を関連付けします.(画像のA,B,C,Dは無視します)
以下の極性・相は参考値です.重要なのは同じ相のペア(例えばA+とA-)であり,極性を逆に接続・あるいはA相とB相を逆にしても回転方向が逆になるだけです.詳細はこちら

ステッピングモーターの線 極性 よくある名前
A + A1,A+,A,(1A)
A - A2,A-,A ̄,(1B)
B + B1,B+,B,(2A)
B - B2,B-,B ̄,(2B)

延長ケーブルを使う際はステッピングモーターの線の色と使っている延長ケーブルの線の色の対応関係を確認しながら進めてください.

配線例

以下は配線の例です.例の画像とつなぎ方が異なっても動作します.
反対回転となってもつなぎ方を変更するかソフトウェアで回転方向を変更すれば良いので問題ありません.

CNC xPRO v4

基板を上から見たとき,ステッピングモーターのコネクタはA1,A2,B2,B1となっているので,赤緑黃青の順で接続します.

CNC xPRO v5

Duet3

逆に繋ぐとどうなるのか

簡単に説明するためにステッピングモーターの動作を簡略化して示しています.

ノーマルな状態

コイル1の+に基板側A1,コイル1の-に基板側A2,コイル2の+に基板側B1,コイル2の-に基板側B2をつないだとします.

順に以下のように動作します.

  1. コイル1に正方向に電流が流れる
  2. コイル2に正方向に電流が流れる
  3. コイル1に負方向に電流が流れる
  4. コイル2に負方向に電流が流れる

これによりモーターの軸は時計回りに一回転します.

B1とB2の接続を入れ替えた状態

コイル1の+に基板側A1,コイル1の-に基板側A2,コイル2の+に基板側B2,コイル2の-に基板側B1をつないだとします.

順に以下のように動作します.

  1. コイル1に正方向に電流が流れる
  2. コイル2に負方向に電流が流れる
  3. コイル1に負方向に電流が流れる
  4. コイル2に正方向に電流が流れる

これによりモーターの軸は反時計回りに一回転します.

AとBを入れ替えた状態

コイル1の+に基板側B1,コイル1の-に基板側B2,コイル2の+に基板側A1,コイル2の-に基板側A2をつないだとします.

  1. コイル2に正方向に電流が流れる
  2. コイル1に正方向に電流が流れる
  3. コイル2に負方向に電流が流れる
  4. コイル1に負方向に電流が流れる

これによりモーターの軸は反時計回りに一回転します.

違う相同士でペアにした場合(A1とB1,A2とB2のペア)

コイル1の+に基板側A1,コイル1の-に基板側B1,コイル2の+に基板側A2,コイル2の-に基板側B2をつないだとします.

  1. 電流が流れない
  2. 電流が流れない
  3. 電流が流れない
  4. 電流が流れない

これにより動作しません.

反対に回ったらどうすればいいか?

2種類方法があります

  1. ケーブルの配線入れ替え(A,B入れ替え or 極入れ替え)
  2. ソフトウェアで変更

ソフトウェアで変更する場合の方法を以下に示します.

grblでの回転方向の変更

パラメータより変更が可能です.
$3コマンドにて変更できます.
3bit表記です

Z逆転有効か(3bit目) Y逆転有効か(2bit目) X逆転有効か(1bit目) 数値
0 0 0 0
0 0 1 1
0 1 0 2
0 1 1 3
1 0 0 4
1 0 1 5
1 1 0 6
1 1 1 7

Duetの場合

M569がモーターの回転方向のコマンドとなります.
configファイル中のM569を変更または追加してください.

参考

http://smoothieware.org/stepper-motors

http://www.thebox.myzen.co.uk/Workshop/Motors_4.html


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

ステッピングモーターの同相のペアがわからない場合

  • テスターを持っている場合
    同相に属する2本のワイヤ間には数Ωの抵抗があり、異なる相に属するワイヤ間には導通がありません。

  • テスターがない場合
    モーターワイヤーが何も接続されていない状態で、指の間で軸を回転させます。2本のワイヤーをショートさせてから、もう一度軸を回してみてください。以前よりもずっと回転しにくくなっている場合は、その2本のワイヤーが同相のものであることを示しています。そうでない場合は、別のペアのワイヤーをショートさせてもう一度試してみてください。

image
(from: Choosing and connecting stepper motors - Duet3D)